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>>サブミッシブの物語 初めての方へ
今日は、このサイトを知る数少ない友人から「過去のお話を聞いてみたい!」と言われたので、嬉しくて今日は過去のことにも少し触れながら、彼女に献上したいと思います。
嫌われることが怖くて我慢をしていた時代
こちらの「サブミッシブの物語 初めての方へ」の記事にも書いている通り、つい最近までM女であると思っていたので、ある程度の無理なことも相手が求めれば受け入れて来たように思います。20代前半の頃は何が正しいのか、何が間違っているのかも判断できなかったのだと思います。
何も分からず、相手が言われるがままに求められるままに、応えることで大切にされるのだと無意識に思っていました。だから、目の前で誰かに抱かれろと言われれば、抱かれることもありましたし、首を締められ血の気が引きそうになる瞬間を味わったこともあります。
身体を傷つけられることはありませんでしたが、歯形が残ったり、乳首から流血したことはあります。女性との3Pをしたいと願われ、その期待に応えながらも涙したこともあります。
今振り返れば、なんてことをしてきたのだろうかと思うこともありますが、私自身は嫌われることがとても怖く、ここで我慢をすればきっとこの後に大切にしてもらえるはずだと、どこかで期待をしていたのかもしれません。
ですが、全てのパートナーシップにおいてその願いが叶ったわけではありませんでした。もちろん素敵な方もたくさんいましたが、人生色々です。
20代半ばになって、やっと落ち着いて関係性を築けるようになったかなーと思います。良いパートナーさんたちと出会えるようになり育てあげられて来たのはこの頃かもしれません。
ですが、心のどこかで「本当に大切にしてくださる方に出会いたい。大切にされながらも、私のダメな部分をすべてさらけ出してもなお、すべてを受け止めてくださる方に心も身体も捧げたい」と願いながら、長い年月を生きて来たように思います。
彼が「S」を発揮した瞬間
この数年、今のご主人様との関係性が続いています。ご主人様はとにかく優しく大きな存在です。
ちょっと言葉を変えると、彼は元々はご主人様気質ではなかったかもしれません、ですが、心の奥底にあった「S性」や「支配性」が私に添うカタチで芽吹き、気づけば私が躾けられる側になっていました。
はじめは私自身も、自分の性的嗜好を告げることなくお付き合いという形でスタートしたので、付き合いたての頃はとにかくごくノーマルなセックスをしていました。(何がノーマルで、何がアブノーマルなのかは分かりかねますが…)
お風呂に入り、前戯があり、挿入があり、ゆっくりして、お風呂に一緒に入って、お別れ。
「好き」という気持ちがあるからこそ、逆に私の中に抱いている「心も身体も支配されたい」「精神的な従属性を持ちたい」という気持ちは抑えたまま、良いパートナーでいることを心がけていたと思います。セックスが好きなことは伝わっていたと思いますが…
半年ほど経った頃、何気ないセックスをしている時に、私自身が何度も「ごめんなさい、ごめんなさい….」と謝りながらイッたことがありました。あまりにも気持ちよくて、深く沈んでいきそうで、全身の震えが止まらなくて、怖くて。
私だけが気持ちよくなることへの後ろめたさと、恥ずかしい状態になってしまったこと、何もかもが申し訳ない気持ちになってしまって…涙が止まらなくて。
その瞬間に今までにない表情と雄のエネルギーが彼から溢れ出しました。真っ直ぐに見つめられたその眼の強さには「支配と所有」の力。手を押さえつける力も、かける声の圧もその全てが強くて、今までの優しいだけのセックスがその日から変わりました。
後日談で、あの日を境に何かが変わったよね…という話になりましたが、本当にごく当たり前のパートナーシップからお互いの「S」「M」のスイッチがパンっと切り替わったのだと思います。
ドミナントとサブミッシブに関係性が変わっていく世界

サブミッシブとは?
サブミッシブ(submissive)意味は「服従する、従順な」という意味です。
ドミナントとは?
ドミナント(Dominant)意味は「支配的な」という意味です。
という定義があったとしても、きっとこの関係性をどう築くのか、どういう関係性をお互いに望むのかは本当にひとりひとり、パートナーによって違うと思います。どれも素敵な世界だという美しい世界です。
あの日のセックスをきっかけに、彼の持つ「Sの側面」をしっかり感じ取れたことで、私の中の安心領域が増え、毎回のセックスがより深く、激しくなっていきました。
彼の中の「ドミナント」は、おそらく「私のすべてを知った上で、私の願いをすべて叶えてあげたい」という趣旨のドミナント性だと思います。これは本当のドミナントではないと仰られる方もいるかもしれませんが、それでも私はこの彼の中の「ドミナント」である部分によって生かされいます。
すべてをさらけ出し、恥ずかしくても、嬉しくて涙が溢れ出しても、容赦無く愛してくださるその姿が私を女性にし、従属すること、応えることに集中させてくださいます。
プレイの後、現実の世界に戻るまでの時間を愛おしみ、身体をさすってくださるたびに、私の細胞が素直に喜び、愛されること、大切にされること、ここに存在していいんだ…という安心感に包まれます。
私は「ドミナント」に、ありのままの状態で存在してもいいという許可を与えてもらいました。どんな私であっても、この瞬間、まだ気づいていない私自身がたとえ表出しても、それでも良いという絶対的な安心感と肯定感の元に存在していると言えます。
ご主人様からは躾という形で「正直でいること」を教えられました。
痛いことを「痛い」と言えること。悲しいことを「悲しい」と言えること。辛いことを「辛い」と言えること。
これらの意思表示は、これまでのどのパートナーシップにおいても私ができなかったことでした。
すべての関係性において「私が我慢していれば大丈夫」とどこかで思っていた私にとって、正直でいることは何よりも怖いこと。そして、きっとどこかで嫌われる。という感覚にいつも襲われていました。私の中に「NO」や「RED」がなかったんですよね。
ドミナントである彼は、私のありのままを全て愛し、全て支配し、他のものから守る。というミッションを掲げ、また新しい私が誕生することを常に楽しんでくださいます。私が怒っても、悲しんでも、彼なりに受け止めた上でまた関係性を育みます。
これは普通の恋愛かもしれないけれど。私にとっては「ドミナント」でいてくれるからこその「サブミッシブ」としての私なので、本当に有り難く思っています。心から尊敬し、お慕いできる理由はここにあります。
いつも一緒にいられるわけではないので、いつも離れている時は「ちゃんといい子にしてるんだよ」と言われます。飼い主と離れ離れになった犬が、ご主人様の匂いのするベッドや枕で眠るような気持ちで、次の時をいつも待っています。
そのためのTシャツも頂きました。もう匂いはないけれど…
私がありのままで生きることが、私の「サブミッシブ」としての生き方であり、彼が彼なりの「ドミナント」を発揮してくださることで、私はさらに深いところにたどり着くのだと思います。
サブミッシブの物語でこれから伝えていきたいこと
このブログを書こうと思ったきっかけは「サブミッシブ」であることを自覚したことがきっかけでしたが、この言葉の定義があったからこそ、私のアイデンティティが整ってきています。
これまでの経験の全てを完全に認められているわけではないですが、少なくともこの数年をかけて、私の中にある「サブミッシブ」が認められ、この性格や特徴をそのまま大切にしていこうと思えるようになりました。
ネットの世界を見ていると「ドミナント」である方のお話、「サブミッシブ」としてのお話がたくさん描かれています。読めばよむほど、本当に深くて、美しくて、決して目には見えない鎖によって結ばれていることを感じさせるものばかりです。
「私の奴隷になりなさい」という壇蜜さん主演の映画があるのですが、その中でご主人様役の板尾さんが壇蜜さんの指に赤い糸を結ばれるんですよね… あの細い赤い糸が人を支配するという象徴的なシーン。
きっと私たちサブミッシブは細くて見えないような儚い糸によって、お互いの存在を感じ、今を生きるという世界にいるのだと、どこかで感じています。もし見られてない方がいたら見てほしいな…
今回の記事を書いていて、過去のことを色々思い出しながら少しだけ思ったことを最後に書き綴っておきます。
これはあくまで私の考え方なので、そのまま読み流してもらって大丈夫なんですが、もしどこかで違和感を感じている人がいたら、ちょっとだけ心に留めていただけると嬉しいです。
もし今、これを読んでいるあなたが「私はMだから」という理由で、痛いを思いをしていて(それが自身の幸せなら良いのですが)ただ嫌われたくないからという理由で自分を傷つけていて、その沼から抜け出せてない場合は、もしかしたら、ちょっとだけ立ち止まって、自分自身のことを大切にする時間を増やしてあげる必要があるかもしれません。
自分を大切にした上で、さらにパートナーやご主人様にも大切にされる(大切という意味はいろんな意味がありますが)あなたの「M」「サブミッシブ」のエネルギーを上手に扱ってくださる方にきっと出会えると思うのです。
だからそのためにも「自分を愛おしみ」素敵なご主人様に出会える日まで自分を生かすということを大切にしてほしいなーと、そう願っています。
今日はちょっと長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださってありがとうございます。
もしよかったら感想や「私はこんなご主人様とこんなことしてます!」っていうお話、ぜひ聞かせてくださいね。
今日もありがとうございます♡